卓球の音がする 春が来た
そこの蟻よ そんなに小さな声で泣かないで
文鳥とクリームパンを カワリバンコ
白い乳房の上に演歌が流れる
向日葵の似合わない人になりました
文鳥の骸 をTシャツで包んで 青空
スターマインだなとひとり言
白髪を抜くとコクリと返事した
紅白のボリュームを下げて ささくれをむく
ポケットの中は行きも178円帰りも178円
土の似合わないぬるっとした拳だ
妹にピンクの素麺をあげたあの夏
水銀灯の下で作らない子供の名前を考えた
ずっと離れない蟻と蟻がいる
朝顔に水をやる少年を見た 良い朝です
さびしくても汗は流れる
1Kにボクと文鳥と冷やし中華
バンドエイドの下に夏がいた
泣きながらコンビニ袋がついてくる
俯くとリノリウムの無口な床
ヒグラシ鳴いて塩素の子供たちとすれ違う
啼かない老犬が 岬にいる
膝小僧のほころびに夕陽が沈んだ
防波堤にコーヒー牛乳とフルーツ牛乳
キミ 遠雷 ボク
コンビニは 母の匂いがしない
はぐれた椋鳥 を見る少女の拳 ぎゅっと固く
アスファルトとサッカーボールがぶつかって春
湯に浮かぶ垢は生きろと言う
液晶の光の前で鮭弁青く
コンクリの蒲公英 を見る人の陽傘白く
斎場の父の煙に飛行機雲重なった
そこの蟻よ そんなに小さな声で泣かないで
文鳥とクリームパンを カワリバンコ
白い乳房の上に演歌が流れる
向日葵の似合わない人になりました
文鳥の
スターマインだなとひとり言
白髪を抜くとコクリと返事した
紅白のボリュームを下げて ささくれをむく
ポケットの中は行きも178円帰りも178円
土の似合わないぬるっとした拳だ
妹にピンクの素麺をあげたあの夏
水銀灯の下で作らない子供の名前を考えた
ずっと離れない蟻と蟻がいる
朝顔に水をやる少年を見た 良い朝です
さびしくても汗は流れる
1Kにボクと文鳥と冷やし中華
バンドエイドの下に夏がいた
泣きながらコンビニ袋がついてくる
俯くとリノリウムの無口な床
ヒグラシ鳴いて塩素の子供たちとすれ違う
啼かない老犬が 岬にいる
膝小僧のほころびに夕陽が沈んだ
防波堤にコーヒー牛乳とフルーツ牛乳
キミ 遠雷 ボク
コンビニは 母の匂いがしない
はぐれた
アスファルトとサッカーボールがぶつかって春
湯に浮かぶ垢は生きろと言う
液晶の光の前で鮭弁青く
コンクリの
斎場の父の煙に飛行機雲重なった